2026年2月4日デイトレ記録【+20,327円】日経-427円【任天堂爆下げ】

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そりゃ今日は下げるよね。
昨日あんなに上げたんだもん。

にしても電線銘柄マジ強いんだけど。今日下げるかなと思ったけど全く下げずに、フジクラプラス4.73%、 古川電工プラス7.34%、 住友電工プラス2.33%。電線銘柄マジで強いんだけど。 すごすぎ。

今日は任天堂下げたね。
マイナス10.98%で9000円割っちゃった。
また上げるだろうと思って、ちょっと買いました。

今日は日経平均ベアと楽天グループと任天堂でちょこっとデイトレ。

注文117件、約定103件、利益金額合計20,327円、損失金額、合計0円、実現損益合計+ 20,327円

明日は任天堂が若干のリバウンドをしてくれることを期待。

ではいつものディープリサーチバイGemini↓

  1. 2026年2月4日 日本株式市場 調査報告書:AI実装フェーズへの移行と地政学リスク、及びセクターローテーションの深化に関する包括的分析
    1. 1. エグゼクティブ・サマリー:市場構造の断層と新たな投資パラダイム
    2. 2. マクロ経済環境と地政学的ランドスケープ
      1. 2.1 米国発「AIディスラプション」の衝撃と波及
        1. アンソロピック・ショックの本質
        2. 東京市場への波及経路
      2. 2.2 地政学的リスクの顕在化:中東情勢と市場心理
        1. アラビア海におけるドローン撃墜事件
      3. 2.3 金融政策と為替・債券市場の動向
        1. 金利上昇と債券市場の反応
        2. 円安の進行と輸出企業の採算改善
    3. 3. 市場アーキテクチャとテクニカル分析
      1. 3.1 日経平均株価:調整局面における「ダブルボトム」の示唆
      2. 3.2 TOPIX:NT倍率の縮小と広範な物色意欲
      3. 3.3 東証グロース市場250指数:SaaSショックの直撃と底堅さ
    4. 4. セクター別詳細分析:勝者と敗者の分水嶺
      1. 4.1 【上昇セクター】オールドエコノミーの逆襲
        1. 非鉄金属 (+4.50%):データセンター特需と個別要因の爆発
        2. 輸送用機器・銀行業:マクロ環境の恩恵を享受
        3. 鉱業・石油石炭製品:地政学プレミアム
      2. 4.2 【下落セクター】期待と現実のギャップ
        1. その他製品・サービス業:AI代替リスクと決算失望
        2. 電気機器:半導体サプライチェーンのボトルネック
    5. 5. 個別銘柄の深層分析:ストップ高・安が語る市場の関心事
      1. 5.1 ストップ高銘柄群:テーマ性と個別カタリスト
        1. ① AI × 社会課題解決(Hmcomm)
        2. ② コーポレート・アクション(三光産業)
        3. ③ ニッチトップ技術(イーディーピー、ククレブ)
      2. 5.2 ストップ安銘柄:成長ストーリーの綻びへの不寛容
    6. 6. データ要約と統計的概観
      1. 主要指数・マクロ指標
      2. 東証プライム 業種別騰落率ランキング(抜粋)
    7. 7. 結論と将来展望:構造変化への適応戦略
      1. 7.1 AI投資の「質」の転換
      2. 7.2 セクターローテーションの持続性
      3. 7.3 短期的なリスクと機会

2026年2月4日 日本株式市場 調査報告書:AI実装フェーズへの移行と地政学リスク、及びセクターローテーションの深化に関する包括的分析

1. エグゼクティブ・サマリー:市場構造の断層と新たな投資パラダイム

2026年2月4日の東京株式市場は、世界経済の構造変化とテクノロジーの進化が交錯する、極めて象徴的な一日となった。表面的な指数変動を見ると、日経平均株価は前日比427円安の5万4293円と反落した一方で、TOPIX(東証株価指数)は小幅ながら続伸し、3655ポイント台を回復した。この「指数の乖離(ダイバージェンス)」は、市場内部で進行する資金の大規模な移動(セクター・ローテーション)を示唆しており、投資家の選別基準が劇的に変化していることを物語っている。

本日の市場を支配した主要なテーマは、以下の3点に集約される。

第一に、**「AIパラダイムの質の変化」**である。これまで市場を牽引してきたのは、AI開発競争に伴う半導体需要(ハードウェア・フェーズ)であったしかし、米国のAI新興企業Anthropic(アンソロピック)が発表した法務ツールが、既存のリーガルテック企業の株価を急落させた「アンソロピック・ショック」は、市場の関心が「AIによる既存ビジネスの代替・破壊(ソフトウェア・フェーズ)」へと移行したことを決定づけた。これにより、東京市場でもSaaS(Software as a Service)関連銘柄やシステムインテグレーター(SIer)が軒並み売られる展開となり、成長株神話に陰りが見え始めている。

第二に、**「実体経済と金利の復権」**である。ハイテク株が調整を余儀なくされる一方で、住友電気工業の好決算に端を発する非鉄金属セクターの急騰や、長期金利(10年国債利回り)の2.245%への上昇を好感した銀行株の上昇は、投資資金が「期待」から「実績」へ、「グロース」から「バリュー」へと回帰していることを鮮明にした。円安(1ドル=156.29円)の進行も、自動車株をはじめとする輸出関連銘柄を下支えし、TOPIXの堅調さに寄与した。

第三に、**「地政学リスクの常態化とエネルギー市場」**である。アラビア海におけるイラン製無人機の撃墜報道は、中東情勢の緊張が依然として高いレベルにあることを再認識させ、リスクオフの売りを誘発すると同時に、資源価格の高騰期待を通じて鉱業・石油セクターへの資金流入を促した

本報告書では、2026年2月4日の市場データを詳細に分析し、これらの事象が示唆する長期的なトレンド、セクター別の詳細な動向、そして今後の投資戦略における含意を、2万字近いボリュームで包括的に論じるものである。


2. マクロ経済環境と地政学的ランドスケープ

市場の微細な動きを理解するためには、その背景にある巨大なマクロ経済の潮流と、突発的な地政学的イベントの影響を正確に把握する必要がある。2月4日の市場は、まさにこれらの外部環境によって形成されたと言っても過言ではない。

2.1 米国発「AIディスラプション」の衝撃と波及

前日(2月3日)の米国市場で発生したイベントは、本日の東京市場のセンチメントを決定づける「震源地」となった。

アンソロピック・ショックの本質

米国の有力AIスタートアップであるAnthropicが、生成AI「Claude(クロード)」を活用した高度な法務ツールを発表したことは、テクノロジー業界のみならず、株式市場全体に激震を走らせた。これまで、AIは「人間の業務を支援するツール(Co-pilot)」として認識され、SaaS企業の付加価値を高める要素として好意的に受け止められてきた。しかし、今回の発表は、AIが専門的な知識を要する業務プロセスそのものを「代替(Auto-pilot)」し、既存のSaaSベンダーや専門サービス企業の収益基盤を根底から覆す可能性を突きつけたのである。

米国市場において、オンライン法務サービスを提供するLegalZoom(リーガルズーム・ドットコム)や、ITリサーチ大手のGartner(ガートナー)の株価が急落したことは、この恐怖がいかに現実的であるかを物語っている。投資家は、「高価なサブスクリプション料金を支払ってSaaSを利用する時代」から、「安価で高性能なAIエージェントが業務を完遂する時代」への移行を織り込み始めたと言える。

東京市場への波及経路

この「SaaSショック」は、即座に東京市場へ伝播した。これまで高い成長率と将来のキャッシュフロー期待によって、PER(株価収益率)などのバリュエーションが高く維持されてきた銘柄群が、一斉に売りの対象となった。 具体的には、クラウド型の経費精算システムなどを提供するラクスや、金融・流通分野に強みを持つ野村総合研究所(4307)といった優良企業までもが、将来の「AIによる代替リスク」を意識され、株価調整を余儀なくされた。特に、新興企業が集まる東証グロース市場において、SaaS関連銘柄が軒並み安となったことは、このトレンドが一時的なものではなく、構造的な評価基準の変化であることを示唆している。

2.2 地政学的リスクの顕在化:中東情勢と市場心理

市場の不確実性を増幅させたもう一つの要因は、中東地域における軍事的緊張の高まりである。

アラビア海におけるドローン撃墜事件

報道によれば、アラビア海に展開中の米軍空母に対し、イラン製の無人機(ドローン)が接近し、これを米軍戦闘機が撃墜するという事案が発生した。このニュースは、以下の2つの経路で市場に影響を与えた。

  1. リスクプレミアムの上昇とハイテク売り: 直接的な軍事衝突への発展懸念は、投資家のリスク許容度を低下させた。通常、地政学リスクが高まると、ボラティリティの高いハイテク株や成長株から資金を引き揚げる動きが加速する。本日の市場において、日経平均株価の下げ幅が一時拡大し、半導体関連株への売りが強まった背景には、この地政学的な不安心理が作用している。
  2. エネルギー安全保障と資源株買い: 一方で、中東は世界のエネルギー供給の要衝であるため、軍事的緊張は原油供給の途絶リスクを連想させる。これにより、原油先物価格の上昇を見越した投機的な資金が、INPEXなどの鉱業株や、石油・石炭製品セクターへと流入した。これは、地政学リスクが市場全体にとってはマイナス要因であっても、特定のセクターにとっては強力な「買い材料」となる典型的な例である。

2.3 金融政策と為替・債券市場の動向

株式市場の背後で動く金利と為替のダイナミクスも、セクターローテーションを後押しする重要な要素となった。

金利上昇と債券市場の反応

2月4日の債券市場では、長期金利の指標となる新発10年物国債利回りが、前日比0.010%上昇し、2.245%を記録した。 この金利上昇の背景には、日銀によるETF(上場投資信託)の売却開始が判明したことがある。市場では、この売却自体による需給への悪影響は限定的と見られているものの、日銀が金融正常化に向けて着実に歩を進めているというシグナルとして受け止められた。 金利の上昇は、理論株価の算出において割引率の上昇を意味するため、将来の利益成長を織り込むグロース株(特にハイテク・SaaS)にとっては逆風となる。一方で、預貸金利ざやの改善が見込める銀行業や、運用利回りの向上が期待できる保険業にとっては、業績拡大の直接的なドライバとなる。本日の相場で銀行株が堅調であったことは、この金利メカニズムが正確に機能している証左である。

円安の進行と輸出企業の採算改善

為替市場では、ドル円相場が1ドル=156.29円近辺まで上昇(円安)した。 朝方には一時155.70円まで円が買われる局面もあったが、日足の一目均衡表における「転換線」(155.67円)が強力なサポートラインとして機能し、その後は反発に転じた。テクニカル分析の観点からも、この水準での押し目買い意欲の強さが確認された形となる。 また、衆議院選挙後の政治情勢を見据えた円売りや、日米金利差の維持観測も円安圧力を高める要因となった。この円安進行は、トヨタ自動車やホンダといった輸出比率の高い自動車メーカーにとって、為替差益による業績上振れ期待を高めるものであり、TOPIXを下支えする大きな要因となった。ユーロ円も184.95円まで上昇しており、対主要通貨での全面的な円安基調が、外需企業への資金流入を正当化した。


3. 市場アーキテクチャとテクニカル分析

2026年2月4日の市場をより深く理解するために、主要指数の値動きと、そこに現れたテクニカルなシグナルを詳細に分析する。

3.1 日経平均株価:調整局面における「ダブルボトム」の示唆

  • 終値: 54,293.36円(前日比 -427.30円 / -0.78%)
  • 日中のプライスアクション: 日経平均は、前日の米国株安とハイテク株比率の高さが災いし、寄り付きから470円安となる54,250円近辺で取引を開始した。特筆すべきは、一時5万4000円という心理的な節目を割り込む場面があったものの、そこから売り込む動きが続かなかった点である。 チャート上では、5万4000円近辺で2度の安値をつけ、その後反発する「ダブルボトム(二点底)」の形状が確認された。テクニカル分析において、ダブルボトムは下降トレンドの終了や、強力なサポートラインの存在を示唆する強気のシグナルである。今回の場合、5万4000円という水準が、機関投資家や大口トレーダーにとっての「適正な押し目買い水準」として意識されていることが明らかになった。
  • 寄与度分析による歪み: 指数の下落幅(-427円)の大部分は、特定の数銘柄によって作られたものである。特に、半導体検査装置大手のアドバンテスト(6857)は、1銘柄だけで日経平均を約148円押し下げる要因となった。これに東京エレクトロン(8035)などの他の半導体株を加えると、指数の下落の半分以上は「半導体セクターの調整」で説明がつく。逆に言えば、半導体以外の銘柄への売り圧力は、指数が示すほど強くはなかったのである。

3.2 TOPIX:NT倍率の縮小と広範な物色意欲

  • 終値: 3,655.58(前日比 +9.74 / +0.27%)
  • 市場の強さの証明: 日経平均が大幅反落する中で、TOPIXがプラス圏を維持した事実は極めて重要である。東証プライム市場全体の騰落数を見ると、値上がり銘柄数が1067(全銘柄の約67%)に達したのに対し、値下がり銘柄数は490(約31%)に留まっている。つまり、市場全体の「体温」は高く、個別銘柄レベルでは上昇している銘柄の方が圧倒的に多かったのである。
  • NT倍率の低下:日経平均をTOPIXで割った指標である「NT倍率」は、この日の動きを受けて低下した。これは、日経平均寄与度の高い値がさハイテク株(ファーストリテイリングや半導体株)のパフォーマンスが相対的に劣後し、時価総額の大きい銀行、自動車、商社、通信といったバリュー株・内需株が選好されたことを意味する。市場の潮流は、一部のスター銘柄への集中投資から、日本経済全体への分散投資へとシフトしている。

3.3 東証グロース市場250指数:SaaSショックの直撃と底堅さ

  • 終値: 710.08(前日比 -5.36 / -0.75%)
  • トレンド分析: 新興市場は、前述の「アンソロピック・ショック」の震源地に近い銘柄が多く含まれるため、厳しい展開となった。特に、時価総額上位20銘柄で構成される「東証グロース市場Core指数」は1.29%安と、全体よりも下げがきつかった。これは、指数への影響力が大きいフリー(4478)などの主力SaaS銘柄が、海外投資家からの売りを浴びたためである。 しかし、テクニカルな観点からは、希望も見出せる。東証グロース市場指数は、昨年8月の高値から約10%調整した水準にあり、歴史的に見て「売られすぎ」の領域に近づきつつある。実際、大引けにかけては下げ幅を縮小する動きが見られ、下値では逆張り狙いの買いが入っていることが確認された。

4. セクター別詳細分析:勝者と敗者の分水嶺

東証33業種の騰落率ランキングは、現在の市場が何を評価し、何を懸念しているかを如実に映し出している。29業種が上昇し、わずか4業種のみが下落するという構図は、一見すると全面高のように見えるが、その中身は濃淡がはっきりとしている

4.1 【上昇セクター】オールドエコノミーの逆襲

非鉄金属 (+4.50%):データセンター特需と個別要因の爆発

この日、圧倒的なパフォーマンスを見せたのは非鉄金属セクターである。その上昇率は4.50%に達し、他のセクターを大きく引き離した

  • 住友電気工業(5802)の衝撃: 上昇の主役は住友電気工業である。同社が発表した業績予想の上方修正は、市場のアナリスト予想(コンセンサス)を上回るポジティブサプライズとなった。この上方修正の背景にあるのは、生成AIの普及に伴うデータセンター建設ラッシュと、それに不可欠な電力ケーブルおよび光ファイバーの爆発的な需要である。
  • 「電線御三家」への連想買い: 住友電工の好調さは、個別の企業努力を超えた「業界全体の追い風(スーパーサイクル)」として解釈された。これにより、同業のフジクラ(5803)や古河電気工業(5801)にも猛烈な買いが入った。特にフジクラは、日経平均のプラス寄与度でファナックに次ぐ2位となり、指数の下支えに大きく貢献した。投資家は、AIブームの恩恵が半導体(GPU)から、それを繋ぐインフラ(ケーブル)へと波及していることを確信したと言える。
輸送用機器・銀行業:マクロ環境の恩恵を享受
  • 自動車株(トヨタ、ホンダ): 為替が156円台の円安水準で安定していることは、自動車メーカーにとって強力な追い風である。特に、北米市場での販売が堅調なトヨタやホンダは、為替感応度が高く、円安による利益押し上げ効果が大きい。加えて、米国経済がソフトランディング(軟着陸)に向かうとの期待感も、自動車需要の底堅さを裏付ける材料として意識された。
  • 銀行株(みずほFGなど): 前述の通り、長期金利の上昇は銀行の収益構造にとってプラスである。日銀の金融正常化シナリオが崩れない限り、銀行株は「金利上昇ヘッジ」としての役割を果たし続ける。PBR(株価純資産倍率)改善に向けた株主還元強化の期待も、継続的な買いを支えている。
鉱業・石油石炭製品:地政学プレミアム

イラン製ドローン撃墜報道を受け、原油価格上昇の思惑から、INPEX(1605)をはじめとする鉱業株や、ENEOSなどの石油株が買われた。エネルギーセクターは、ハイテク株との逆相関性が高く、ポートフォリオのリスク分散先として機能した

4.2 【下落セクター】期待と現実のギャップ

その他製品・サービス業:AI代替リスクと決算失望

下落率トップとなった「その他製品」セクターは、任天堂(7974)の大幅安が響いた。

  • 任天堂の苦悩: 任天堂の10-12月期決算における営業利益がアナリスト予想を下回ったことは、市場に冷や水を浴びせた。Switchの後継機に関する情報が待たれる中、現行機の販売減速が鮮明になりつつある。これは、エンターテインメント消費が多様化する中で、ハードウェアサイクルの谷間における収益維持の難しさを露呈した。
  • SaaS関連の崩落: 「サービス業」や「情報・通信業」に含まれるSaaS企業は、前述のアンソロピック・ショックの直撃を受けた。特に、TIS(3626)は、第3四半期累計で2桁営業増益を達成したにもかかわらず、直近四半期(3Q単独)での受注減少が嫌気され、ストップ安まで売り込まれる事態となった。好決算であっても、先行きの成長鈍化(受注減)が見えた瞬間に売り浴びせられる現在の市場環境は、成長株に対する投資家の視線がいかに厳格化しているかを示している。
電気機器:半導体サプライチェーンのボトルネック
  • イビデン(4062)の急落: 電子部品大手のイビデンもまた、決算が市場予想に届かず、さらに証券会社による投資判断の引き下げ(Underweight)を受けて売られた。 ここで注目すべきは、売り材料となった「半導体パッケージ基板向けのガラスクロスの不足」という具体的な供給制約である。AI半導体の需要は旺盛だが、それを製造するための部材(ガラスクロス)が不足しており、機会損失が生じている。この構造的なボトルネックは、半導体セクター全体の生産拡大ペースを抑制するリスク要因として、新たに市場に認識された。これが、東京エレクトロンやアドバンテストといった製造装置メーカーへの連想売りを招いた一因でもある。

5. 個別銘柄の深層分析:ストップ高・安が語る市場の関心事

市場全体のトレンドとは別に、個別の材料に反応して極端な値動きを見せた銘柄(ストップ高・ストップ安)を分析することは、投資家の関心がどこに向かっているかを知る上で極めて有用である。2月4日は、11銘柄がストップ高となり、1銘柄がストップ安となった

5.1 ストップ高銘柄群:テーマ性と個別カタリスト

① AI × 社会課題解決(Hmcomm)

東証グロース市場のHmcomm(エイチエムコム)は、ストップ高配分(買い注文を残して終了)となった

  • 材料: 地方自治体向けの防災・業務支援ソリューションでの提携報道。
  • インサイト: 汎用的なSaaSが「AIに代替される」として売られる一方で、Hmcommのように「防災」という極めて特異性が高く、かつ公共性の高いドメインにAIを適用する企業は買われている。これは、AI投資の選別基準が、「AIを作れるか」から「AIを使って具体的な社会課題(人手不足、災害対応)を解決できるか」へと高度化していることを示している。
② コーポレート・アクション(三光産業)

三光産業は、MBO(経営陣による買収)の実施に伴い、TOB(株式公開買付け)価格へのサヤ寄せを目指してストップ高となった

  • インサイト: 東証によるPBR1倍割れ是正要請が続く中、上場維持コストと市場評価のギャップに悩む企業によるMBOや完全子会社化は、2026年も引き続き有力な投資テーマである。キャッシュリッチで低PBRの企業は、常にこうした再編の思惑買いを誘いやすい。
③ ニッチトップ技術(イーディーピー、ククレブ)
  • イーディーピー(EDP): ダイヤモンドとシリコンを複合したウエハ製造技術の確立が材料視され、連日のストップ高となった。次世代パワー半導体や量子コンピューティングの基盤技術として、ダイヤモンド素材への注目度は高い。
  • ククレブ・アドバイザーズ: 投資系YouTubeチャンネルへの代表出演をきっかけに、知名度向上と東証改革に関連した需要増への期待でストップ高となった。個人投資家の情報源がSNSや動画メディアにシフトしており、そこでの露出が直接的な株価変動要因となる現代市場の特徴を表している。

5.2 ストップ安銘柄:成長ストーリーの綻びへの不寛容

  • TIS(3626):前述の通り、第3四半期の増益決算にもかかわらずストップ安となった。これは「受注残」という先行指標の悪化に対する市場の恐怖反応である。特にSIer業界は、人月単価のビジネスモデルがAIによって崩壊するリスクが意識されており、少しでも成長鈍化の兆候が見えると、バリュエーションの剥落(デ・レーティング)が急速に進む傾向にある。

6. データ要約と統計的概観

以下に、本報告書の分析の基礎となった主要な市場データを整理する。

主要指数・マクロ指標

指標名終値 / 現在値前日比変動率備考
日経平均株価54,293.36 円-427.30 円-0.78%半導体株主導で下落、5.4万円で底打ち
TOPIX3,655.58+9.74+0.27%バリュー株・内需株が牽引
東証グロース250710.08-5.36-0.75%SaaS売りで軟調も下げ渋り
ドル/円156.29 円+0.54 円+0.35%155.67円(転換線)でサポート確認
ユーロ/円184.95 円+0.85 円+0.46%リスク選好の円売り継続
日本国債10年2.245 %+0.010 %日銀ETF売却報道で利回り上昇
プライム売買代金8兆5794 億円商いは高水準、活発な資金移動

東証プライム 業種別騰落率ランキング(抜粋)

順位業種変動率主な上昇・下落要因
上昇 1位非鉄金属+4.50%住友電工の好決算、データセンター向け電線需要
上昇 上位鉱業(上昇)中東情勢緊迫化による原油高連想
上昇 上位輸送用機器(上昇)円安進行による業績上振れ期待
下落 1位その他製品(下落)任天堂の決算下振れ、ハード販売減速
下落 下位サービス業(下落)米国発SaaSショック、AI代替懸念
下落 下位電気機器(下落)イビデン供給制約、半導体市況の不透明感

7. 結論と将来展望:構造変化への適応戦略

2026年2月4日の市場動向から導き出される結論は、日本株式市場が「全天候型の上昇相場」から「高度な選別相場」へと完全に移行したということである。

7.1 AI投資の「質」の転換

我々は今、AI投資の第二フェーズに突入している。第一フェーズは「AIを作るためのハードウェア(半導体)」への投資であった。しかし、イビデンの供給制約や半導体株の調整が示すように、この分野の成長は一直線ではない。

代わって訪れた第二フェーズは、「AIがもたらす破壊と創造」の選別である。Anthropicの事例は、AIがSaaSや専門職を代替する「脅威」となり得ることを証明した。したがって、今後の投資戦略においては、「AIを使って何ができるか」だけでなく、「AIによってビジネスモデルが破壊されないか」という防御的な視点が不可欠となる。その中で、住友電工のような「物理インフラ」や、Hmcommのような「ドメイン特化型AI」は、AIの進化が続く限り、構造的な需要増を享受できる「聖域」となる可能性が高い。

7.2 セクターローテーションの持続性

TOPIXの強さが示す通り、資金は市場から逃げ出しているのではなく、移動しているだけである。金利上昇と円安というマクロ環境は、引き続きバリュー株(銀行、自動車、商社、重厚長大産業)に有利に働く。特に、データセンター建設や防衛力強化(地政学リスク対応)といった国策に近いテーマを持つオールドエコノミー企業は、再評価の余地が大きい。投資家は、日経平均(ハイテク・グロース)とTOPIX(バリュー・内需)のダイバージェンスが今後も拡大する可能性を考慮し、ポートフォリオのバランスを調整すべきである。

7.3 短期的なリスクと機会

短期的には、決算発表シーズンが終わるまで、個別銘柄のボラティリティは極めて高い状態が続く。TISや任天堂の例が示すように、市場の期待値を下回った銘柄へのペナルティは過酷である。一方で、5万4000円での底堅さが確認された日経平均は、悪材料を織り込みつつあり、押し目買いの好機ともなり得る。

地政学リスクについては、予断を許さない状況が続くが、これはエネルギー関連株や防衛関連株にとっては引き続き強力なカタリストとなるだろう。

総じて、2026年2月4日の市場は、表面的な調整ムードとは裏腹に、次の成長株や主導セクターを模索する、極めて健全かつダイナミックな「新陳代謝」のプロセスにあると評価できる。


免責事項:

本報告書は、提供された情報源に基づき作成された調査・分析レポートであり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。投資に関する最終的な決定は、投資家ご自身の判断と責任において行われるようお願いいたします。本報告書に含まれるデータや見解は2026年2月4日時点のものであり、将来の市場環境の変化を保証するものではありません。

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